「お休みをいただきました」 ~ホームとアウェー~
数年前、「年に一度は海外旅行に行こう!」と決意して以来、毎年時間とお金をやりくりしながら計画している海外旅行。今年はゴールデンウィークを利用して、ニューヨークへ行ってきました。行き先の決め方は「これまでに行った事がない国」。仕事を離れて異国の地で過ごす日々はリフレッシュできるだけでなく、どの国に行ってもこれまでに経験した事の無い新しい経験ができ、見聞を広がっている気がします。
海外に行ってまず感じるのは、その国独特の習慣。今回のニューヨークで最初に気づいたのは、みんな“自由”(笑)。電車の中で突如ゴスペルを歌い出す男性たちや、大きな声でおしゃべりする女性たち。旅案内してくれた友人曰く「アメリカは“人に迷惑をかけなければ自由”って感覚を持っている」とのこと。先ほどの男性も女性も、日本人の感覚で言えば“迷惑”の範囲な気もしますが、滞在中何度もその光景を見たので慣れてしまい、旅の最後の方では電車の中が静かだとかえって不安になりました。
少し話が変わりますが、日本の有給休暇の取得率は約49%だそうです。(ちなみに、バカンスで有名なフランスはほぼ100%!)日本は有給休暇と国民の祝日、お盆やお正月休みを考慮すると制度の面では実は欧米並みに休める日が多い国。でも、制度があっても休めないのは日本人の国民性なのでしょうか。みんなが休まないので「うちの会社に居る限り休めないよ」と決めつけている人も多いようですが、本当にそうなのでしょうか。毎日びっしり働いて、土日のどちらかは寝て体力を回復。そしてまた月曜を迎える。このスパイラルで仕事のパフォーマンスを上がるのでしょうか。私は個人的に疑問です。
また、「休むために働く」という人もいますが、オンとオフを切り分けるから休みづらい環境になってはいませんか? 今はインターネットのおかげでどこへ行っても仕事はできる、と考えてみてはいかがでしょうか。お得意様への訪問は叶いませんが、それ以外の業務であれば同僚と上手にコミュニケーションが取れれば、仕事は回るはず。
「“完全オフ”じゃないとリフレッシュできない」と思う人もいるかもしれませんが、住んでいる土地を離れてみる、日々の行動と違った事をするだけでも気持ちに変化が現れ、新しい発見があるはずです。長期間の休みが取れない人でも金曜の夜から月曜の朝までの過ごし方を今一度見直してみてはいかがでしょうか。
日々同じ事を行っていると脳も同じ部分(ホーム)を使うことになります。リフレッシュしたいとひたすら寝る人もいるようですが、これでは体の疲労回復になっても脳の回復にはならないそうです。脳をリフレッシュしたければ、日頃使っていない脳(アウェー)を使うこと。例えば運動とか…ハードル高いですかね(笑)。運動と聞くと腰が重い人は散歩が一番。体を動かす事で日頃使っていないアウェーの脳を使えて、さらに脳からセロトニンという“ハッピーホルモン”が出る。そして、脂肪燃焼も期待できてまさに一石二鳥。
ゴールデンウィークも仕事だったよ…と嘆く前に、ぜひ出社前、就寝前に散歩に出かけてみてはいかがしょうか。