「電車の中でフルメイクを仕上げるってアリ!?」 ~ルールとマナー~
とある朝。通勤ラッシュの時間帯に電車に乗っていると、小綺麗なファッションに身を包んだ女性が私の前に1人立っていました。朝のラッシュの中にいても少し目を引くような雰囲気がある女性。電車が駅を出発し次の駅に向かおうとした瞬間、その女性はおもむろに鞄の中から化粧品を取りだし、なんとメイクを始めました。しかもメイク下地から。電車内はかなり込み合っている状況なのに…私は呆気に取られて“目がテン” に。
実は、その女性を見かけたのは一度だけではありません。同じ時間帯の電車に乗った時に、これまでに3回ほど見かけました。そして、見かける度に同じように電車の中でメイクをしていました。彼女は「電車の中では知っている人は会わないし」と思って、電車の中でメイクをしているのかもしれませんが、私の中では“メイク女子”として既に認識されています。怖くて声をかけられませんが、心の中で「またやっている…私は見てますよー」って叫んでいます(笑)。
忙しい朝はメイクをするのも面倒だと感じている女性が多いという調査結果を読んだことがありますが、どんなに忙しくても電車の中でお化粧をするのはいかがなものか、と同じ女性として残念でなりません。「電車の中でメイクをしてはいけない」というルールはありませんが、マナー・モラル的にどうなのでしょうか。忙しい朝の時間を有効に使いたいのかもしれませんが、時短の考え方が違う気がします。電車という公共の乗り物の中でメイクができる度胸は、好意的に考えれば肝が据わっているとも取れますが、それよりも「図太い女」のレッテルを貼られる可能性の方が高いと思いますが、みなさんはどう思われますか?
そして、何よりも、お化粧は“化けて粧(めか)す”もの。粧すとは、「身なりを飾り立てる。おしゃれをする」という意味。素顔から化けている最中の工程を世の人に公開してしまうのは、手のうちを明かしてしまっているようなものです。化粧は描くライン一つで顔の印象を大きく変えてくれます。どんなメイクをすれば、自分の魅力を最大限に引き出せるか。それを見据えてメイクできる女性は、とても魅力的です。
「化粧は女のたしなみ」。スキンケア同様、毎日のことで大変ですがその努力はきっと世の男性に(女性にも!)きっと伝わりますよ。面倒くさがらず楽しみながら自分磨きをしてくれたら嬉しいです。