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何を残すかで、人生が決まる

 

これまでのコラムでも書いていますが、断捨離・ミニマリストブームは、単にモノだけの話ではないと感じます。「断捨離」はもともとヨガの発想からきているものであり、「ミニマリズム」は美術・建築・音楽などの分野からの発想であることからも精神性・デザイン性に通ずることは明らかです。

「断捨離」「ミニマリスト」と聞くと、つい部屋の片づけを想像しがちですが、実はこの考え方は人づきあいにも言えるかと私は思います。人間関係を断捨離するというと聞こえが悪いですが、自分にとって大切な人は誰なのか、自分のことを想ってくれている人は誰なのかを知っておくことは生きていく上でとても大切なことです。なぜなら、人には平等に24時間しか与えられていないから。お金持ちでも貧しい人でも時間は24時間。そうなると、どんな人と関わるかは極めて重要な選択なのです。

ちょっと話は変わりますが、ここ数年「いじめ」や「教師の威厳低下」、「ブラック企業」のニュースで耳にするたびになんだか複雑な気持ちになります。いじめられていることを家族に相談できる家庭環境であれば自殺に至ることはないだろうし、教師も生徒の関係性や教師としての役割をきちんと周囲に伝えられれば威厳は保たれるだろうし、社長と従業員、同僚同士のコミュニケーションがうまくいけば労働環境が劣悪になることは避けられるはずです。ある意味、コミュニケーションがうまくできないと無駄な人づきあいが必要になり、人間関係にストレスを感じやすい状態を生み出すわけです。

であれば、自分にとって大切な人だけ付き合う。この思い切った発想も必要なのではないでしょうか。これは「気に入らない人との縁はすべて断ち切る」ということではありません。「自分の考え方と合わないな」と感じる人とは少しだけ距離を置く。無理に合わせたり、相手をこちらに寄り添わせようとしたりするのは返って逆効果なことがあります。そして、自分と波長が合わないなと感じる相手は、相手も自分のことを気に入らない人だと思っていることも多いのが現実です。

逆に、「この人と仲良くしておくと得かも」「とりあえず仲良くしておこう」という発想も捨てましょう。その気持ちは知らず知らずのうちに相手に伝わってしまいます。

何を残すかで、人生が決まる。これはモノにも人づきあいにも言えること。昨年大ベストセラーになった『嫌われる勇気』の題材になっているアドラー心理学では、「人間の悩みは、 全て、対人関係の悩みである」と言っています。人生になんとなくストレスを感じている人は、人との付き合い方を見直してみるのも良いのではないでしょうか。

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