就寝中、無意識に掻いてしまう人はできるだけ皮膚を傷つけない工夫を
アトピー性皮膚炎の悩みと言えばかゆみ。あまりのかゆさに寝ている間など気づかないうちに掻いてしまい、症状がなかなか改善しない…とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、掻いてしまってもできるだけ皮膚を傷つけないで済む方法についてご紹介します。
■1:手袋をする
寝ている時などは無意識に掻きむしってしまうもの。そんな時は手袋をして掻いても皮膚ができるだけ傷つけないようにしましょう。最近では、アトピー性皮膚炎の方向けに商品が開発されています。素材としてはシルクがおすすめ。天然シルクはお肌に優しい素材ですので、おすすめです。シルクの成分は品源のお肌を同じたんぱく質でできていて、シルクたんぱくに含まれる保湿因子がお肌に潤いを与えてくれます。
また、二重構造になっているタイプの物は、手袋の中で内側の手袋が動くため、皮膚を掻くことが難しくなるようになっています。
■包帯を巻く
湿疹部分に包帯を巻いておくのもおすすめ。最近では、湿疹部分に外用薬やワセリンを塗った上から巻くことができる専用の包帯なども販売されています。
ただし、前述の手袋も同じですが、夏は汗をかきやすく蒸れやすいため、使用した結果状態があまり回復しない場合は使用を中止しましょう。
■ワセリンを塗る
乾燥肌のかさかさを和らげるためによく使われているワセリン。そのワセリンを就寝前には多めに皮膚に塗布しましょう。皮膚から水分が奪われるのを防ぐことができ、寝ている間、掻こうとして皮膚に触れるとワセリンの滑りに不快感を覚え、目が覚めて無意識のうちに掻いてしまうことを防ぐことができます。
ただし、こちらは冬など空気が乾燥しやすい季節は塗って布団に入っても寝ている間に体温でワセリンが乾いてしまうことがあります。
また、純度が低いワセリンだと乾きにくいですが、その分お肌への負担が大きくなりますので、成分純度に注意が必要です。白色ワセリンは黄色ワセリンよりも厳密に不純物を取り除いていますので比較的安心して使用できます。白色ワセリンをさらに精製した商品などもありますので、その時の症状の度合いに合わせてワセリンを使い分けてみてください。
いずれの方法も季節や使う相手の素材(純度)の見極めが重要となります。ご自身の体質に合う商品はどんな物なのか、ぜひ研究してみてくださいね。