そばは美容食!?驚くべきそばの美容効果
12月も後半に入り、年の瀬感が日増しに強くなってきました。年末の恒例行事と言えば、大掃除。大掃除が終わってスッキリしたところで、今年を振り返りながらいただくのは“年越しそば”ですね。2014年12月に株式会社マクロミルが男女2,000人を対象に行った「年末年始の過ごし方に関する調査」によると、75%の人が「年越しそばを食べる」と回答しています。皆さん毎年何気なく食べている年越しそばですが、なぜ年越しそばを食べるようになったのか、気になりますよね。
そこで、今回は、料理家・栄養士の長沼梨沙子さんに年越しそばの由来と、おそばの美容的効果についてお話を伺ってきました。
今さら聞けない年越しそばを食べる本当の理由
「年越しそばは江戸時代から食べられていたようです。由来は諸説ありますが、金箔職人が飛び散った金箔を集めるために、そば粉を使ったことから「金を集める」と、縁起担ぎに大晦日に食べられていました。今では日本の風物詩ともなっています。
現代では、そばは長くのばして細く切って作る料理なため、細く長く生きられるようにと、健康長寿などの縁起を担いで、食べられるようになったという説が、一般的になっています。」(長沼さん)
栄養満点!そば湯も飲まなきゃもったいない?
「そばには、疲労回復や、美容に欠かせないビタミンB1・ビタミンB2、抗酸化作用があるルチンが含まれています。これらは水に溶けやすく、そばを茹でる際、湯で釜のお湯に溶けだすことが多いのです。そのため、湯で釜のお湯、即ちそば湯を飲むことによりそば本来に含まれる栄養素を取り入れることができると考えられます。」(長沼さん)
老舗のおそば屋さんに行けば、必ず一緒に出てくるそば湯には、昔の日本人の健康の知恵が詰まっていたんですね。
そばに含まれる知られざる美容効果3つ
「そばには、ポリフェノールの一種であるルチンが含まれています。ルチンは強い抗酸化作用があり、生活習慣病の予防に効果的です。また、ビタミンCの吸収を助けてくれるため、そばを食べるときは緑黄色野菜などビタミンCを多く含む食材を一緒に食べると効果的です。ルチンは水に溶けやすく、そば湯を飲むことで無駄なく吸収することができます。
ルチン以外のそば自体に含まれる美容効果としては、以下の3つのメリットが挙げられます。
・ビタミンB群が豊富
ビタミンBは、脂質の分解を促して、エネルギーに変えるのに重要な働きをします。そばは特に、ビタミンB1・ビタミンB2が豊富です。ビタミンB1は疲労回復効果、ビタミンB2は肌や髪の毛の健康維持など、成長・発育を促す効果があり、美容には欠かせない成分です。
・低GI食品である
そばは、お米やうどんに比べ、GI値が低い食べ物です。GI値が低い食べ物は、血糖値の上昇を穏やかにしてくれるため、脂肪になりにくく、ダイエットにも良いとされています。
・消化がよい
そば粉のデンプンは、他のデンプンよりも消化が非常に早く、水に溶けやすいという性質もあるので、胃腸に負担をかけにくい食べ物です。
この3つの効果からも、おそばは女性にとって、とても嬉しい食べ物であると言えますね。」(長沼さん)
まとめ
4人に3人が年越しそばを食べると回答しているくらい日本人には馴染みのあるおそば。日本人に生まれたからには、おそばも主食として取り入れていきたいもの。これまで何気なく食べていた人も、これだけの効果があることが分かったら、積極的におそばを食べたいですよね。今年の年末は、トッピングなども工夫しながら、ご家族で楽しく年越しそばを食しましょう。
(高橋果内子)
※取材協力:長沼梨沙子(リンクなし)・・・料理家・栄養士。
栄養学校卒業後、料理教室にて運営スタッフとして7年間勤務。料理・パン・ケーキの授業講師を担当しながら、生徒様の集客・管理など、教室運営を行う。その後、本社にて商品開発部に所属に、メニュー開発・撮影・スタイリング・栄養に特化した教室立ち上げに関わる。2013年より独立し、料理教室講師を中心に、恵比寿ガーデンプレイス施設内にて幼稚園・小学生に向けて食育・食事提供活動中。