あなたは知ってた?栄養ドリンクとエナジードリンクの違い
最近コンビニでもよく見かけるようになった栄養ドリンク。仕事の帰りにふらっと立ち寄ったコンビニで見つけると、自分の疲れを癒すために思わず買ってしまう人も多いはず。
今回は、生活者の意識・実態に関する調査を行うトレンド総研が20代~50代の男女500名を対象に行った「栄養ドリンクとエナジードリンクに関する意識・実態調査」の結果と、それぞれの違いについてご紹介します。
■何が違うの? 違いを説明できたのはわずか2%
今回のアンケート調査では、「栄養ドリンクとエナジードリンクの違いがよく分からない」と回答した人は81%と、8割以上を占めます。
さらに、「栄養ドリンクとエナジードリンクの違いを説明して下さい」としたところ、きちんと両者の違いをきちんと説明できた人は、わずかに2%しかいませんでした。
・「栄養ドリンクの方がエナジードリンクより効果が高い」(宮城県・男性38歳)
といった漠然としたイメージだけでそれぞれの理解をしている人も少なくありません。
さらに、66%の人は「栄養ドリンクとエナジードリンクは同じようなものだと思う」と回答しており、それぞれの理解が十分でないことが浮き彫りになりました。
■専門家・赤瀬教授に聞く!栄養ドリンクとエナジードリンクの違いとは
栄養ドリンクとエナジードリンクの違いや、それぞれの代表的な商品を紹介した上で、「栄養ドリンクやエナジードリンクを飲みたいと思うシーン」を複数回答形式で聞いてみたところ、栄養ドリンクは身体がつらい時に求められるのに対して、エナジードリンクは気持ちを奮い立たせるために求められている傾向が見られました
同じようなものと思われながらも、それぞれのイメージに合わせて飲用されていることが分かった栄養ドリンクとエナジードリンク。そこで、両者の違いなどを医薬品情報や健康食品に精通する日本経済大学大学院の赤瀬朋秀氏に聞いたところ、
「両者の違いは明確で、栄養ドリンクは医薬部外品、エナジードリンクは清涼飲料水です。医薬部外品である栄養ドリンクには、成分および含量がしっかりと明記されています。また、“肉体疲労時の栄養補給”、“滋養強壮”といった効能を提示することができます。また、栄養ドリンクとエナジードリンクでは、配合できる成分が異なります。タウリンやフルスルチアミン塩酸塩、朝鮮人参などの生薬成分は、栄養ドリンクのみが配合できる成分です。一方で、カフェインやアルギニンなどのアミノ酸は、エナジードリンクにも配合することができます。商品を手に取る時に、こうした成分を見てみるのも良いでしょう」(赤瀬氏)
■夏バテ予防に最適!赤瀬教授がお勧めする3つの栄養成分
これからの季節、夏バテなどが気になる人に向けて、赤瀬氏がお勧めする“夏バテ予防”成分をご紹介します。
(1)ビタミンB1
糖質をエネルギーに変える役割を持つビタミンB1が不足すると、疲れやすくなったり、食欲不振、倦怠感、手足のむくみなどの症状を感じたりすることがあります。
(2)フルスルチアミン
一部の栄養ドリンクに含まれ、ビタミンB1が筋肉や神経組織などに到達しやすい形にしたもので、夏の疲れにも効果を発揮します。
(3)タウリン
肝機能の改善に効果があり、疲労回復に効果を発揮します。
何気なく手に取っていた栄養ドリンクとエナジードリンクには大きな違いがあることが分かりました。両者とも不規則な生活をサポートする役割はありますが、これらを飲んでいれば大丈夫、というわけではありません。カロリーや糖質が多いものもありますので、あくまで緊急時のレスキューアイテムとして上手に取り入れてくださいね。
【参考】
※栄養ドリンクとエナジードリンクに関する意識・実態調査 – トレンド総研