UVケアに必死になり過ぎて、白塗り状態!? ~日焼け対策 性差論&世代論~
今日はちょっと美容寄りのお話を。
先日、ある男性から「夏になるといつも思うのだが、日焼け止めの匂いとメチャクチャぬって白くなってるのが大嫌い。何とかなんないもんかね」とコメントをいただきました。日焼けをしないように必死な女性にとってはなかなか辛らつなお言葉。そうなってくると、「夏の身だしなみとして肌焼けを避けるか、見た目をとるか」問題が勃発します。一般的に「女性は色白がいいが、男性は色が黒い方がモテる」というイメージもあり、男性は女性に比べて日焼けに対する抵抗感が低く、UV対策をしている人が少ないように見受けられます。でも、日焼けは、実は女性だけの問題ではありません!
男性は毎日のように髭を剃りますよね。髭を剃った後、きちんとスキンケアをしておかなければ、お肌のバリア機能が低下し、肌が弱っている状態になります。そんな時に紫外線をガンガン浴びてしまっては、お肌に良いわけがありません。化粧の習慣がない男性は紫外線の影響を受けやすく、女性よりも皮膚がんになりやすいという統計データもあります。また、頭皮が直射日光を浴びると頭皮が刺激を受け、乾燥や炎症の原因となります。頭皮の日焼けは毛根にもよくありません。あまりにも無防備でいると、期せずして薄毛に悩まされることになる可能性も…。
日焼けに対する考え方は年齢によっても多少異なってくると思われます。
1950年代、オシャレのお手本であったオードリー・ヘップバーンが人気全盛の頃は、白めのファンデーションで仕上げるのがメイクの特徴でした。1960年の後半あたりから徐々にお肌のトーンが白から小麦色へと変化して行きます。そして、1990年代の安室ちゃんブームの頃は“コギャルメイク”が流行り始め、お肌を日焼けサロンで焼く人も増えてきました。
時代別メイクの中でも最も印象深いのは、2000年頃をピークに日本の若い女性たちの間で流行した“ガングロ”。髪を金髪やオレンジ色に脱色し、お肌は真っ黒(真っ茶色?)。目鼻立ちをくっきり見せるため“ヤマンバメイク”と呼ばれるド派手なメイクをした女の子が渋谷や池袋を中心にウヨウヨと存在していました。しかし、この女の子たちは“コギャルメイク”とは違い、日焼けでお肌を黒くしているのではなく、ファンデーションによってお肌を黒く仕上げていたのが特徴です。むしろすっぴんは白くすべすべお肌だという都市伝説まで生まれました。「メイクとすっぴんの差があり過ぎて、別人のようだ…」と言われた人も多いでしょう(笑)。年代を追う毎に美容意識が高まってきて、日焼け自体はお肌によくないけど、トレンドは取り入れたい心理の現れなのでしょう。未だに日焼けサロンは存在していますが、この頃から日焼けサロンの勢いが低下し始めていることと思います。
かくいう私は、大学時代にモデルの仕事をしていた経験があり、「日焼けNG・ショートカットNG」という、制約のある生活をしていました。体に日焼け止めを塗るのが面倒だった私は夏でも長袖。「見ている方が暑い」と友人たちによくからかわれました。面倒でメイクもあまりしていなかったですが、仕事のために日焼け止めだけは欠かさなかったのを覚えています。あれから20年…。アラフォーになった今、年齢の割に顔にしみやしわが少ないのは「あの暑苦しい夏を乗り越えたからだ!」と自負しております。美容皮膚科の先生にも褒められたことがあります。しみやしわはできる前に予防する方が美容的にははるかに楽。男性も女性もアラフォーも大学生も、性別も世代も関係なく面倒くさがらずに、日焼け止めは必ず塗りましょう。女性は男性にドン引きされない程度を心得るように。
(高橋果内子)