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日本の“言葉”は本当に的を得ていて素晴らしい! ~ポジティブ思考と楽観主義~

 

日本には古くからたくさんのことわざや慣用句があります。多言語にはない独特な表現などもあり、ある時、ふとことわざや慣用句が脳裏によぎり、「あぁ、昔の人はよく言ったもんだなぁ」「日本語って素晴らしいな」と感心することもしばしばあります。

例えば、「病は気から」。病気は気の持ちようによって、良くも悪くもなるということを意味します。実際の会話でもよく出てくることわざですね。現代医学ではさまざまな研究がなされ、気の持ちようによって、病気を治す自然治癒力や病気になりにくくなる免疫力がアップすることが分かっています。

心配事やストレスが増えると自律神経が不安定になって、食欲が落ちたり、不眠になったりします。心の状態が自律神経を左右し、体調に大きな影響を及ぼすというメカニズムです。

実際、アメリカ行われたある調査によると、「自分が太っていると考えている10代の若者は、実際に太る」という研究結果があり、心理科学会誌で報告されています。

あと、ことわざではないですが、「言霊」という言葉もよく耳にします。「言霊」とは日本において古くから言葉には魂や霊的な力が宿っていると考えられていて、発した言葉が何かしらの影響を及ぼして、いいことを言うといいことが、悪いことを言うと悪いことが起こるとされています。

これから先に起こることに対してネガティブなことを考えると悪い方向に行ってしまうのは、発した言葉や想像したことが脳内イメージを作り上げ、潜在的にそれを引きよせてしまうことが原因と言われています。

例えば、子供にお水をこぼさず運んでもらいたい時、「お水をこぼさないように運んでね」とお願いすると、こぼしてしまうイメージが植え付けられてしまい、こぼしてしまう確率が高いのですが、「上手に運んでね」とお願いすると、上手に運ぶ姿をイメージするためこぼさない確率が高まるという実験結果もあります。

「言霊」のことを意識するとポジティブ思考でいる方が得することも多く、心理系のお仕事をしている人はみんな口をそろえて「ポジティブに考えましょう!」とアドバイスします。しかし、ポジティブ思考とは、物事をよく考えて困難な事態になりそうであってもその中にあるプラス要因を見つけ出し、そこを糸口にして物事をとらえることですので、ただ単に前向きに考えたり、なんとなく「いい事が起きないかなぁ」と願ったり、物事を深く考えない楽観主義とは違います。

いつもネガティブな発言ばかりしている人は、一緒にいて疲れてしまいますが、超ポジティブ発言を繰り返す人もちょっと考えものです。ポジティブ思考楽観主義の違いを理解していないと、周囲の人から見て「KYな人」になりかねませんので、気をつけてくださいね。

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(高橋果内子)
http://www.kanakotakahashi.com/
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