伝統的な和食に切り替えて、アトピー・アレルギー体質改善を
大人のアトピーは食物がアレルゲン(アレルギー源)であるケースは少ないですが、アトピーやアレルギー体質の人は食事を見直し、体の内側からケアすることも大切です。そこで今回は、体質改善のためにお勧めの食事についてご紹介します。
■バランスの良い食事とは
食事の内容を見直すことで、体質改善につながることがあります。アトピーやアレルギー体質でお困りの方は次の食品を積極的に食べるようにしてみてください。
「ま」…豆類(良質な植物性たんぱく質が豊富)
「ご」…ごま(たんぱく質、良質な植物性脂肪、ビタミンEやセサミノールが摂取できる)
「は」…ワカメや海藻類(ミネラル豊富で、腸内環境を整えるのに最適です)
「や」…野菜類(食物繊維やベータカロチン、ビタミン、ミネラルが豊富)
「さ」…魚類(小魚であればカルシウムも豊富でなお良し)
「し」…椎茸、菌類(カルシウムを吸収するのに必要なビタミンDが豊富)
「い」…イモ(ビタミンCと食物繊維が豊富)
頭文字を取って「まごはやさしい」と覚えてください。
洋食はバターをたくさん使っていたり味付けが濃かったりしますが、和食は体に負担が少ない調理法ですのでお勧めです。日本人らしい伝統的な和食を多く召し上がるようにしてください。
■腸内環境を良くするためには乳酸菌を味方に
アトピー性皮膚炎に対する乳酸菌・ビフィズス菌の効果については日々研究が進んでいます。最近、アトピー性皮膚炎のアレルギー反応を緩和させる効果が期待できる菌として以下のものが発表されています。
(1)L-92乳酸菌
L-92乳酸菌の粉末を含む食品を摂取したグループと摂取しないグループを作り、皮膚の症状がどのように変化するかを観察する研究では、摂取したグループの方が明らかに改善が見られたという結果が出ています。
(2)植物性ラクトバチルス菌
酒粕から分離した乳酸菌です。アトピー性皮膚炎の成人患者さんを対象にした研究では、植物性ラクトバチルス菌100mgを摂ったグループで症状が緩和されたという効果が確認されています。
ひと言で乳酸菌と言っても種類は様々。商品成分表示などをよく確認して、ご自身の体に合った乳酸菌を摂取すると腸内環境が整い、体質改善につながるかもしれません。
動物性食品や添加物が多く含まれている食事は、消化に時間がかかり腸への負担が大きくなります。毎日の食事を見直すことで症状が和らぐこともありますので、ぜひ前向きに取り入れてみてください。