アトピー性皮膚炎に朗報!ラクトバチルス菌の秘密
以前、「今、ネットで話題の「アレルナイトプラス」その効果を検証!」の記事で、乳酸菌のひとつ、“ラクトバチルス菌”について簡単にご紹介しましたが、今回は、その“ラクトバチルス菌”についてより詳しくご紹介したいと思います。
■実は身近なラクトバチルス菌
「善玉乳酸菌」という言葉をよく耳にすると思いますが、「善玉乳酸菌」はおよそ40種類あると言われています。その中の一つがラクトバチルスです。胃や胆汁酸などの消化酵素にも強く、酵素の存在しない環境でも生存できる特性を持ち、人間や動物の消化管にも多く生息しており、実は人間にとって馴染み深い菌の一種です。
乳酸菌は15の属に分類されるのですが、ラクトバチルスは一番大きな属に分類され、ラクトバチルス属の乳酸菌だけで70種類以上も存在していると言われています。
■発酵乳の製造に必要な乳酸菌
ラクトバチルス属の乳酸菌は昔からヨーグルトの製造に使われており、発酵乳の製造に欠かすことの出来ない菌がたくさんあります。ヨーグルトや乳酸菌飲料を作るには「ブルガリクス」や「アシドフィルス」、チーズや発酵乳には「カゼイ」、発酵食品には「プランタラム(プランタルム)」などが使われており、それらを摂取することで整腸作用や悪玉菌の増殖を抑える働きがあります。
■アトピー性皮膚炎や花粉症に良いという研究結果あり
ラクトバチルス属の乳酸菌は、基本的作用である整腸作用や便秘緩和などの作用がありますが、ある研究結果ではアトピー性皮膚炎や花粉症に良いという研究結果が発表されています。
マウス試験で、アトピー様症状を引き起こすマウスにラクトバチルス パラカゼイK-2(以下「K-2菌」)という乳酸菌21mgを60日間摂取させ、皮膚の症状を比較したところ、「K-2菌」を摂取させないマウスはただれや出血など皮膚症状の悪化が見られましたが、「K-2菌」を摂取したマウスの皮膚からは明らかな皮膚症状の改善が見られたのです。
ヒト試験でも、軽度から中等度のアトピー症状を示す方13名に「K-2菌」100mgを12週間毎日摂取してもらい、全身の症状の経過を見たところ、「K-2菌」を摂取した方が値が減少し、皮膚症状の改善が見られました。
アトピー性皮膚炎の方は腸内環境を整えることが大切とお伝えしていますが、乳酸菌にはたくさんの種類がありますので、これからはどんな乳酸菌が体に良いのかを気にしながらヨーグルトやサプリメントを摂取するようにしてみてはいかがでしょうか。